日常36 祖母と孫 その3
ここ数年、ずっと右手が痛いと言っていた。
どうも神経系のものだという。
1度手術していて、もう一回しないといけないとずっと言われていたらしい。
でも、ずっと断ってきていた。
独りで暮らしていたから、手術するのが不安だったみたい。
今年は私がいるから手術する、というのはなんとなく、会話に何度か出てきていたが、まさかこんな急に決まるものだと思わなかった。
しかも、タイミングが最悪。
喧嘩の仲直りのタイミングだったので、なんというか、孫のヒットポイントもうなかった……
とりあえず、内科的なものではないからあまり心配はしていない。
むしろ、手術後のリハビリで祖母が色々落ち込むんだろうなあと、今から覚悟をしていることは内緒。
孫は介護ができないから、それはいろんな機関に助けを求めよう。
孫ができるのは、どんな祖母になっても帰ってくること。
孫の性格は変えられないし、祖母の考え方だって変えなくていい。
ただ、できれば祖母が死にたい場所で死ねますように。
ただ、できることなら、それがこの家でありますように。
現実はどうなのか知らない。
でも、祈るくらいはいいだろう。