日常96 祖母と畑
祖母、ベテランの百姓だから、プライド持って百姓している。
そのため、しょっちゅう百姓仕事の愚痴をいう。
聞くのはもっぱら孫の仕事。
孫は、百姓仕事をしない。
手伝って欲しいと言われたする。
そういうことに決まった。
祖母が自分でできることを、できるまではする。
そりゃあもちろん、危ないことだらけだ。
(ぺっピリ腰の孫には言われたくないだろうけど)
ちょっとでも転ければ、骨折に繋がるし。
ちょっとでも間違えば、寝たっきりに繋がる。
でも、やりたいと祖母が言ったから、孫はもう見守るって腹くくった。
時々、やっぱり無理がたたって、めまいがして起き上がれなくなる。
そういう時、祖母はやっぱり弱ってて、さらにちょっとだけ変なことを口走る。
例えば、孫がいない時のことなのに、孫がいる時の出来事のように話したり。
例えば、孫が寝ているのに、物音がすると言って孫起きてだんだねとか言ったりする。
そんなとき、孫、やっぱり怖くなる。
あーまだボケないでーって思う。
ボケてもいい、寝たっきりにいつかなってしまってもいいけど。
でも、もうちょっと楽しそうに過ごせる時間が祖母にあるといい。
孫は、それを必死に記録する。
祖母の語りや、祖母の知ってる百姓話を、ひたすら聞く。
だから、ちょっとくらいの愚痴は聞いてやろうw
って思う。
まあ、だいたい自分の息子がうまくできてないっていう愚痴なんだけどね。
それは、父に直接伝えて欲しいと思いつつ。
今日も孫は愚痴を聞く。