おばばと暮らせば

瀬戸内海海域の中山間部に住む、90歳のおばばと孫の暮らし。おばばの言葉や思い出が面白すぎたので記録取っていくことにしました。

日常83 祖母と秋の桜

 

 

庭いじりの好きな祖母が、祖父の反対を押し切って植えた桜の木。

一番最初に生まれた孫との記念の桜だそう。

 

 

毎日飽きることなく散り続けていた葉っぱたち。

とうとうほとんど散りきった。

 

 

真っ青な空にちょっとさみしい木の枝たち。

個人的に、茶色と水色の組み合わせが好きなので、

孫は結構この風景も、それなりに好きなんだ。

 

 

ただ、やっぱり祖母は「花」が好きなので。

ちょっとだけ寂しそう。

 

 

「来年は、花見をしようね」

 

 

最近、桜を見るたびに合言葉のように言う。

 

きっと祖母は、両手で数えきれる回数を思っているんだろうなと思う。

歳をとって死ぬってそういうことなんだろう。

 

あるかないかわからない未来は、孫だって同じ。

だから約束をするんだろうな。

 

 

桜の花の前に、雪に染まった桜が待っている。

それもそれで、結構楽しみだったりする。

そうやって、わからない未来を、ちょっとずつ楽しみに変えられたらいい。

そうやって、冬も春も迎えていけたらいいなと思う。

 

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