日常89 おばばとコブシの花
おばば、髪を切りに美容院へ行く道すがら。
山に白いドットみたいなのがポツポツでてきてて、
孫はそれを山桜だとずっと思ってた。
「山桜たくさん咲いとるねえ」
って孫がいうと
「ありゃコブシの花じゃ」
だって。
「コブシの花が咲き始めたら、苗代を踏まにゃいかんゆーとったんよ」
コブシの花は、モクレンみたいな大きな白い木の花。
遠くから見ると、本当に桜みたい。
苗代は、正確には苗のタネだそう。
お米の赤ちゃんのタネ。
苗のタネを蒔くための土に、肥(肥料)を混ぜて踏んで、土を耕す。
そういうことを始める季節だったそう。
春だねえ。