日常67 祖母とお茶
祖母の必需品の一つがこれ。
急須。
台所の机の上に、必ず置いている。
お茶はもちろん、庭でとった自家製のお茶。
夏は、朝一番に沸かしたお湯を使う。
夕方にはもう常温になっているので、夜はそれを使う。
秋は、さすがに冷えてきたようで、毎回お湯を沸かしている。
祖母のお茶、通称「ばば茶」は、熱湯でグツグツ煮るとほんのり渋みですごい美味しい。
でも、なぜかここの水を使わないと全く別物のような味がする。
土地と植物、水の相性なのだろうか。
職場の人たちにそのことを話すと、里山生活をされている地元の方々はみんな自家製のお茶だそう。
自家製のお茶なんて、ちょっと下山して海辺に行ったら早々ないような気もする。
でも、ここの人たちにとっては日常らしい。
少しの距離でも、ほんのちょっとずつ文化が違う。
それはとても面白いし、素敵なことだと孫は思う。
(もちろん、大変さは重々承知)