おばばと暮らせば

瀬戸内海海域の中山間部に住む、90歳のおばばと孫の暮らし。おばばの言葉や思い出が面白すぎたので記録取っていくことにしました。

日常21 祖母の一日。

 

 

7時前、もそっと起き出して朝食。

だいたい、食パンと牛乳。

時々、おかゆ

 

牛乳との相性が悪いので沸騰させてさらにそれを少し煮立たせる。

おかゆは「おはち」と卵。

「おはち」とは、前日に仏壇と神棚へ備えた一口サイズのご飯のこと。

いわゆる「お下がり」というもの。

 

そのあと、1時間ほど寝る。

これ何寝?と聞くと、「寝てない」とのこと。

腰が曲がったので、横にならないと消化が難しいのだという。

時々いびきが聞こえるが、寝ていないらしい。

 

そうしてまだ陽が昇りきる前に、洗濯ものを干して、休憩。

庭の隅っこに座っていたり、本を読んだり。

最近ハマっていたのは五木寛之さんの「親鸞」。

 

お昼は自分で作る。

昔はちゃんとしていたそうだが、もともと嫌いな料理。

日の丸弁当みたいなご飯を食べる時もある。

 

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日の丸昼食

 

そしてまた寝る。

今度は昼寝らしい。

一緒に寝ていて、ふと横を見るとすごくブサイクな寝顔である……

 

日中、一番暑い時間はひたすら昼寝と読書。

そして夕方涼しくなると草抜きをする。

一番の趣味は草抜きらしい。

 

夕飯になるといつもどこの草を抜いたのか、丁寧に教えてくれる。

夕飯は手をちゃんと合わせて「いただきます」という。

一緒に食べる時、絶対、何があっても、それをしてくれる。

でも、美味しくないと食べない。

 

そしてまた寝る。

だいたい21時ぐらいまで、これもまた何寝なのかわからないけど。

お風呂に入って、そしてまた本を読む。

 

鍵をかけて、ケータイを枕元に置いて、そうして一日が終わる。

 

だいたい、いつもこんな毎日。

別に特別、何か偉大なことをしているわけでもない。

どこにでもいる普通のおばあちゃん。

口うるさいし、心配性。

 

だけど、なぜかおもしろい。