おばばと暮らせば

瀬戸内海海域の中山間部に住む、90歳のおばばと孫の暮らし。おばばの言葉や思い出が面白すぎたので記録取っていくことにしました。

日常12 祖母のオノマトペ

 

 

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めっちゃくちゃそっくりな祖母と孫の足

「ボチボチち(って)言いよるが、これなんね?」

夕飯を食べながら、突然祖母がこんな一言。

 

耳が遠くなっていて、外で変な動物の鳴き声にも反応しなくなっているのに、祖母にだけ聞こえる「ボチボチ」。

 

「え、なんねそれ」

「私が聞きよるんじゃないね、ほら、これ」

 

どんなに耳をすましても、私はその音が聞こえない。

 

えーやめてー幽霊?おばけ??

そんな変な擬音語で一体何を訴えておられるのか。

 

ひたすらぎゃーこら私が騒ぐと、祖母は器を指して言った。

「そーじゃのぅて、これをね、食べたら音がしょーるんよ」

器の中身はコーンポタージュスープ。

しかも今日はコーンの粒入り。

 

まさかとは思ったのですが、祖母のボチボチという擬音語は、コーンの粒を食べる時の音だったようで。

 

祖母と私の好きなものは大抵真逆なのですが、酢の物とポタージュスープはふたりとも大好物なので3日に一度は(もしくはそれ以上)夕飯になるメニュー。

 

ボチボチ言わせながら、祖母は今日も美味しそうにコーンポタージュを飲んでいました。