日常18 曽祖母の味
梅肉エキス。
お腹壊したり、風邪のひき始めに、そして滋養のために飲む健康食品。
個人的に相性が良くて、市販のものを買って常備薬にしている。
これを、祖母がめっちゃ気に入って。
事あるごとに飲ませていた。
酸っぱいものが好きだからかなーと思っていた。
「私のお母さんがね、作ってくれていたんよ」
祖母の母、つまり私の曽祖母が風邪のとき必ず作ってくれるものだったとか。
つまりこれは、祖母にとっての母の味。
職場の人と梅肉エキスの話をしていたら、なんと作っているよーとのこと。
周辺に住んでいる人たちのハイスペックなカントリー生活力に脱帽。
早速、妹と作ってみた。
そして早々に、姉は離脱……。
1kgの青梅をひたすらおろしですりおろす、この作業本当に辛かった……
黙々とする作業が好きな妹は文句も言わずにひたすらおろす。
私はパンを作ったり、夕飯の支度をしたりと色々言い訳をして合間で離脱。
結果、3時間で完成。
完成したそのお味に、悶える姉妹。
市販のものより酸っぱく感じる。
そんな姉妹(主に妹)の汗と涙の結晶をなめた祖母の感想。
「見事」
なんか、こうもちゃんと褒められたのが初めてで。
姉妹そろってとても嬉しくなった。
ちゃんと曽祖母の味になったのかしら。
ちなみに、曽祖母は梅3~5個で作っていたとか。
この時季にしか作れないものだから、この時季の記憶なのかもしれない。
曽祖母の味、もう今年は作らないかなぁ。
作り方を教えてくれた方は、今年3回も作ったそう。
本当に、カントリー生活力高すぎる……。
今年は梅に虫がついちゃったので、ちゃんと予防して、来年こそはうちの梅で作ってみよう。